選挙とSNSについて考えさせられる動画を見ました。
岸本聡子が語るメッセージです。
「資金力とアルゴリズムが左右する選挙を変えたい。」
「だから私はYouTube広告を使いません。」
今、SNSは政治を語るうえで欠かせないツールになりました。
一方で、「お金を持つ候補者ほど有利になる」という新たな問題も生まれています。
かつて選挙は「地盤・看板・カバン」と言われました。
組織があり、知名度があり、資金がある候補者が強い。
しかし現代はそこにもう一つ、新しい力が加わっています。
アルゴリズムです。
この記事の目次
お金が露出を買う時代
YouTubeやInstagram、Facebook、X。
SNSそのものは誰でも無料で利用できます。
しかし実際には、広告費を投入することで圧倒的な露出を得ることができます。
広告を出せば、
- より多くの人に届く
- フォロワーが増える
- 動画の再生数が伸びる
- 「人気がある候補」という印象が生まれる
そしてアルゴリズムは、その人気をさらに拡散していきます。
つまり、
お金 → 露出 → 人気 → さらに露出
という循環が生まれるのです。
もちろんSNS広告そのものが悪いわけではありません。
大手政党に所属しない候補者にとっては、既存メディアに頼らず有権者へ情報を届ける手段にもなっています。
しかし同時に、
「どんな政策を持っているか」
よりも、
「どれだけ広告費を投入できるか」
が影響力を左右する構造になってしまう危険性もあります。
市民が押し上げた区長だからこその説得力
岸本さんの言葉に重みを感じるのは、その経歴にも理由があります。
岸本さんは大きな政党や組織に担がれて政治家になったわけではありません。
地域の市民活動や住民ネットワークの支援を受け、多くの市民が押し上げる形で杉並区長になりました。
だからこそ、
「お金の力で支持を買うのではなく、人と人との対話で支持を広げたい」
という言葉には説得力があります。
岸本さんは今回、
- YouTube広告を使わない
- 「お願いする選挙」をしない
- 特定政党・組織の推薦を受けない
- 政治資金パーティーを開かない
という姿勢を示しています。
その是非については様々な意見があるでしょう。
けれど少なくとも、
「選挙の公平性とは何か」
という問いを私たちに投げかけていることは間違いありません。
「SNSを使うな」ではなく、
「広告費で露出を買う選挙ではなく、政策や対話で選ばれる選挙にしたい」という主張は真っ当だと思います。
投票率を上げるために必要なこと
岸本さんは、
「だれもが自ら行きたいと思う選挙を目指したい」
とも語っています。
私はこの言葉がとても印象に残りました。
日本では長年、
「投票率を上げるにはどうすればいいか」
が議論されてきました。
けれど本当に必要なのは、
「投票に行きなさい」
と呼びかけることではなく、
行きたくなる政治をつくること
なのかもしれません。
市民の声が届く。
お金や組織だけでは決まらない。
誰もが対等に参加できる。
そんな実感があれば、投票所へ向かう人は自然と増えるのではないでしょうか。
民主主義を誰の手に取り戻すのか
選挙にお金がかかる問題は昔からありました。
しかし今はそこにSNSとアルゴリズムが加わり、新しい課題が生まれています。
私たちは便利な技術を手に入れました。
けれどその技術が、
民主主義を豊かにするために使われるのか。
それとも資金力の差をさらに広げるために使われるのか。
その分岐点に立っているようにも感じます。
「金とアルゴリズムの選挙、やめませんか?」
岸本さとこさんの問いかけは、一人の候補者の選挙戦術の話ではありません。
民主主義を誰のものにするのか。
その根本を考えるための問いなのだと思います。














