
職歴が多いというと、
「続かない人」「我慢が足りない人」
そんなふうに見られることがある。
でも私にとって、職歴が多いことは欠点ではない。
やばい企業に出会ってしまった時、逃げの判断が早い。
これは、これまでの経験で身についた大切な生存スキルだ。
この記事の目次
やばい職場には、だいたい共通点がある
これまで、いろいろな職場を見てきた。
たとえば、
- EC運営で入ったはずなのに、ひたすらクレーム対応をやらされて心が削られる職場
- 家族経営で、社長の子どもが何の責任も持たずにふんぞり返っている環境
- 仕事ができない人が上にいて、現場の努力が正しく評価されない構造
そして、もうひとつ厄介だったのが、
仕事ができない人に対して、執拗にネチネチと嫌味を言う経営者がいる職場。
一見すると怒鳴るわけでもなく、「指導」や「冗談」で済まされがちだが、
これはかなり人を消耗させる。
本来、仕事ができない人がいるなら、
- 教える
- 配置を変える
- 業務を分解する
それがマネジメントの役割だ。
それをせずに嫌味だけを繰り返すのは、
課題解決を放棄したまま、言葉で支配している状態だと思っている。
この空気がある職場では、
- 失敗を恐れて誰も挑戦しなくなる
- 質問や改善提案が消える
- できる人から先に去っていく
私はこうした構造に気づいた時点で、
「ここは長くいる場所じゃない」と判断する。
事務職でも、いろんな現場を見てきた
事務職系の仕事でも、私は多くの職場を経験してきた。
幸いだったのは、
過去に身につけたECサイト運営の実務経験と、
職業訓練で学んだWEBデザインの基礎があったこと。
どれも「その道のプロ」と言えるほどではない。
正直に言えば、初心者を少し抜けた程度だ。
それでもこの「少しできる」が、
私を何度も助けてくれた。
- ECの管理画面を見て、致命的なミスに気づける
- 商品ページや導線に違和感を持てる
- 簡単な修正や調整を自分で対応できる
- 外注や制作会社に、要件を言語化して伝えられる
こうした“橋渡し役”は、どの職場にも意外といない。
だから私は、
EC担当がいない会社や、WEBに詳しい人がいない現場を
転々としながらも働き続けることができたのだと思う。
転々としてきたのは、逃げたからじゃない
職場を移るたびに、
- 明らかに構造的におかしい場所からは離れ
- 学べるものはきちんと持ち帰り
- 次の場所で、前より少しだけ楽に立ち回れる
その繰り返しだった。
これは無計画な転職ではない。
環境に合わせて自分を守り、更新してきた結果だ。
そしてこの経験のおかげで、
- ここは普通
- ここはグレー
- ここは危険
その見極めが、かなり早くなった。
そして今、ホワイト企業に辿り着いた
ありがたいことに、
今たどり着いた職場は、私の感覚から見てもかなりのホワイト企業だ。
- 極端な理不尽がない
- 人を消耗品のように扱わない
- 仕事と生活のバランスを現実的に考えられる
「当たり前のこと」が、ちゃんと守られている。
振り返ると、
やっぱりいろいろ旅をしてみないと巡り会えない場所があるのだと思う。
最初からここに来られたわけではない。
遠回りに見える経験の積み重ねがあって、
ようやく「ここは安心できる」と思える場所に出会えた。
ホワイト企業×個人事業という働き方
だから今は、
ホワイト企業に巡り会えたことを素直に喜びつつ、
- 会社員としての安定
- 社会保険という土台
- 心身を壊さず働ける環境
これらを活かしながら、
個人事業を掛け合わせて働くという選択を考えている。
独立を急ぐのではなく、
会社に依存しすぎるのでもなく、
「並走する」という感覚。
派手な成功談ではないけれど、
壊れず、焦らず、続けていくための現実的な戦略だと思っている。
職歴が多いことは、失敗の証ではない。
生き延びてきた証拠だ。
そして今は、
ホワイトな環境の中で、自分の席を静かに作っていくフェーズにいる。













