私はどんな暮らしがしたいんだろう
35歳になった。
最近、ふと考えることがある。
私は本当はどんな暮らしがしたいんだろう。
20代の頃は、とにかく必死だった。
仕事をして、お金を稼いで、周りに置いていかれないように走り続けた。
正社員にならなきゃ。
結婚しなきゃ。
子どもを産まなきゃ。
そんな「こうあるべき」を追いかけていた気がする。
だけど人生は思い通りにはならなかった。
仕事を失ったこともある。
恋人と別れて泣いたこともある。
将来が見えなくなったこともある。
遠回りばかりの人生だった。
それでも私は鍼灸師になった。
専門学校に通い、国家試験に合格し、また新しい世界に飛び込んだ。
そして今、ようやく立ち止まって考えられるようになった。
私は何になりたいんだろう、ではなく。
私はどんな暮らしがしたいんだろう、と。
考えてみると、私が本当に欲しかったものは意外とシンプルだった。
海の近くで暮らしたい。
本を読みたい。
好きな音楽を聴きたい。
お気に入りのものに囲まれて過ごしたい。
鍼灸の仕事で誰かの役に立ちたい。
たまには文章を書いて、自分の考えを残したい。
そしてできることなら、一緒に夕飯を食べながら「おかえり」と言い合える人がいてくれたら嬉しい。
豪邸が欲しいわけじゃない。
高級車が欲しいわけでもない。
誰かと競争したいわけでもない。
ただ、自分らしく呼吸できる暮らしがしたかったのだ。
最近になって、子どもを持つ人生について考えることも増えた。
もちろん素敵な選択肢だと思う。
だけど私はようやく気づいた。
子どもを持つかどうかより先に、
自分はどんな人生を愛おしいと思うのか。
それを考える方が大切なのかもしれない。
子どもを持つことが人生の必須条件ではないと思えるようになると、パートナー選びの基準も少し変わってくるように思う。
「子どもを産める年齢か」よりも、
「この人と10年後も笑っていられるか」
の方が大事なのかも。
「結婚して子どもを育てる」という一本道だけが幸せだとは、あまり思っていないし。
まぁ今は「子どもはいらない」と決める必要も、「まだ諦めない」と決める必要もない。
・本やZINEを書く
・海の近くで暮らす
・好きな人と穏やかに過ごす
そんな人生も十分豊かだと思える。
私は本当はずっと、
穏やかで、自分らしくいられる暮らし
を求めていたのかもしれない。
35歳。
若くはない。
でも、もう遅いとも思わない。
むしろ今だからこそ、自分が本当に欲しいものが少し見えてきた気がする。
人生は思い通りにならない。
だけど、自分がどんな暮らしを望んでいるのかを知ることはできる。
「私はどう生きると満たされるんだろう」
今の私は、その答えを少しずつ探している。














