社会・環境に対してできること<フードロス問題>

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私、食べることが好きなんですよね。
でも食べ物を粗末にするの、いやだなーとずっと思っています。

去年からフードバンクという食糧支援のNPO法人でボランティアを始めて
フードロス問題についてよく考えるようになりました。

世の中には食べ物がなくて飢えて困っている人がいるのに
私が働いていたホテルのレストランやスーパーでは
毎日たくさんの野菜や果物、調理した食べ物を捨てていた。

どうしてこんなことがおこるのだろう
捨てられてしまう「まだ食べることができるもの」を
「食べ物がなくて困っている人」のところに届けられるようなことができないのか?

食品を提供する飲食業、スーパーやコンビニなどの小売り業界の仕組みについて知る必要があります。

この記事の目次

ホテルのビュッフェの残り物は全て捨てられる

ホテルで働いていたときも、朝食ビュッフェで残った料理がまだ食べられるのに捨てていました。

次の日に残しておけない。
誰かにも渡せない。
たくさん種類と量を用意して幅を豪勢に見せないとお客さんも喜ばない。
写真映えもしないしお客さんが満足してくれるような食事の空間を提供するためでもあるんですよね。

国際ホテルでは立食パーティーでドギーバッグ(Doggy Bag)と言って食べきれなかった料理を袋に詰めて持って帰れるサービスを提供しているところもあるそうです。
衛生面から、持ち帰りが可能な料理は限られますがゴミを増やさない環境に優しい取り組みですね。
フィリピンのドギーバッグは人が食べる用と、お肉の骨などをつめた犬用の2種類用意できるのだとか。
食べ物を最後まで無駄にしない意識が大事ですね。

ビュフェスタイルのお店で食事をするときにできる心がけ

  • ビュッフェでは自分が食べ切れる量をとる
  • とった分は残さないようにする
  • ドギーバッグサービスができる店であれば利用してみる

まずは捨てることから始まるスーパーの仕事

スーパーで働くとまずは「大量に捨てること」から始まります。
たとえ少し傷んでいて「自分ならまだ食べることができると判断できる」ような果物・野菜であっても捨てます。

値段を下げても手に持ってもらえないような農産物は手間をかけるだけ無駄という考えがありますしね。
どんなに安くしてもお金をとる以上は許容範囲ないの傷みしか許されないんです。

タダ同然の価格で、出しても売れないこともありますし
それならちゃんと綺麗で新鮮な農産物をプロパー(定価)で買ってもらった方がお店の利益になります。

企業としてはおそらく値段を下がったものを買う習慣が消費者に根付いてしまったら
プロパーで買う人が減ってしまい市場相場の値段が下がってしまう=店の利益にならないとも考えるのでしょう。

なるべくプロパーで買ってほしい!というのが企業側の考えですよね。営利企業なら当たり前とも思います。

商品の棚に欠品があると罰金!?

食品業界では「欠品ペナルティ」といって食品メーカーの製品が欠品していると
スーパーマーケットやコンビニエンストアに対してメーカーが欠品ペナルティという罰金を店舗ごとに支払わなければならないのです。
罰金か、取引停止になるおそれもある。

小売店(スーパー、コンビニ)は棚に置いて売らなければいけない商品がある種ノルマとして存在するということですね。
それが消費者に需要がなくても絶対に置いて売らなければいけない。欠品のままにしたら罰金を支払わなくてはならない。
そう考えると小売店もルールに雁字搦がんじがらめにされているんだなと思います。

食品メーカー業界で日本では欠品を許さない文化がある

大型スーパーはいつでもどこでも何でもたくさんの食料品を置いているお店を消費者が求めているから存在するんですよね。
そしてその食料品を捨てるコストも値段のなかに含まれている。
作っても捨てる、捨てることにお金をかけている、、捨てる方がコストが安く済むから…
なんかこの矛盾や無駄、なんとかなりませんかね。

無いなら無いなりになんとかしようという意識を消費者側が持つことで少しずつ変わっていくとも思います。

フランスでは食品廃棄禁止法で売れ残った食品を有効活用するようルールが決められた

フランスのスーパーでは2016年に「食品廃棄禁止法」を制定しました。世界初です。
スーパーで売れ残った食品を廃棄するのを禁止する法律です。

売り場の面積が4305平方フィールド(400平方メートル)以上のスーパーで
売れ残った食品は廃棄せず、フードバンクなどの事前団体やチャリティに寄付したり、飼料(動物のエサ)などにして活用します。
違反した場合には、7万5000ユーロ(95万円相当)の罰金もしくは懲役2年の刑罰が科せられることになりました。

フードバンクに日持ちしない農産物が集まってさばききれない現状

野菜や果物など日持ちしない農産物をふくむ寄付がフードバンクへ殺到し
フードバンクでもそれらをすべて支援に回すことができずに捨てているようなのです。

このような環境に優しい取り組みも、運用が難しいことがうかがえます。
しかしフランスの取り組みは世界の先進国の注目を集めていて、
どんどんたくさんの人が関わり知識や知恵と技術をかけあわせて解決にむかえるのではないかと考えます。

「もったいないキッチン」みたいなまだ食べることができるけど日持ちしない農産物が集まる場所をフードバンクのそばにつくって
果物はミキサーでジュースにして飲めるジューススタンドにしたり
野菜は調理してすぐ食べれるようなご飯をつくって提供したり
そうすればお料理が苦手な方も、美味しいご飯を食べることができて良いのではないかと思いました。

私が活動しているフードバンクは市ごとに存在しているのですが
もっと小さなエリア、各地区にフードバンクが存在したらフードロスが解消されて
食べ物がなくて困っている人に食料品が行き渡りやすくなるのではとも考えます。

たとえば福祉行政とも連携していくと非常に良い効果があると思います。
食べ物に困っている人=生活に困窮している人=生活保護や社会的なサポートが必要な人の場合も多いんですね。
食べ物に困っているSOSって表面的な問題でなくてもっと深刻な問題を抱えている場合があるから
行政の方が困窮している地域の人を把握して適切なフォローがしやすくなるとも思います。

地域行政とも連携してフードロス問題を改善しつつ人と人がサポートし合えて社会がより近いものになると様々なことが良い方向にむかうのではないでしょうか。

ちょっと脱線しましたが、食べ物を無駄にしない努力は個人消費者レベルでもできることがありますし
このフードロス問題に興味・関心を持っているだけでも少しずつ社会が変わっていくのではないかと思います。

まずは残さないで食べることですね!
食べ物が無駄にならないこと、そして食べ物に困っている人に食料が行き渡る優しい社会ができてほしいと願っています。

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