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こんにちは、なたりーです。
新型コロナで派遣で働いていたホテルの仕事がなくなって川崎に戻ってきて最近は一日5時間労働にして空いた時間を市民活動(ボランティアや地域の政治の集いなど)に参加しています。
最近、住んでいる地域の政治や社会の問題を話すような機会に参加しているのですが
地域の集いに来るような世代って、余暇の時間がある高齢の方が多いんだなという印象を受けました。
高齢者のクラブ活動というか、先輩の方々の市民活動への関心の高まりというのは
時代的にも運動を起こして社会を変えてきた実感のある方が多いのかな、とも思いました。
現役で働いてる20〜40代くらいの人なんて来ないのよ。みんな忙しいものね。
平日働いて、疲れて、土日は体を休ませたりしたい人がほとんどなんだなって感じ。
サービス業に従事してる人は土日働いてる人もいるしね。
いくら「もっと生活が良くなったらいいのに」と思っても行動できる時間の余裕もなく、声をあげたり、意見を聞いてくれる場所が圧倒的に少ないんじゃないかと思う。
この記事の目次
現役世代の直面する問題がおざなりにされるのは理由を考える
そして、年代によって直面する問題は異なるものです。
年代別「悩みのタネ」から見えてくる、日本社会の大きな偏り〜ニューズウィーク日本版
教育社会学者の舞田敏彦さんの統計データのまとめ、とってもわかりやすいのでTwitterでもよく拝見しています。
こちらのリンクにある人生各時期の悩みを一望できるグラフが非常に面白いのでぜひ見てみてください。
主な悩みの項目として
学業・受験・進学
自分の仕事
家族の仕事
収入・家計・借金等
結婚
恋愛
自由時間がない
家事
育児
子どもの教育
生き甲斐
住居や生活環境
自分の病気・介護
家族の病気・介護
などなど挙げられています。
- 自分の仕事
- 収入・家計・借金等
- 自由時間がない
この3点の悩みって特に関連性が高いですよね。
今の仕事の給料に不満がある。
頑張って働いてるけど残業が多い。
家に帰るとへとへとで仕事以外で自分のための時間が足りない。
早稲田大の政治学講義を書いてる
自由時間(余暇)がある=自分のことを考える時間がある。本を読んだり、自分や社会のことについて考える気持ちの余裕が出てくる。そして市民活動に参加したり行動を起こせるようになる。
と書いてあって、私たち労働者は「政治や社会のことを考えるヒマを与えず自分の人生だけに集中しているようにすでに搾取されていたんだな」と気づかされるんですよ。
時間の余裕ができると、学びやクリエイティブなことをするエネルギーに充てられる
今わたしはお給料は少ないけど自由な時間があってたくさん興味のある本を読んだり、放送大学で講義を聴いたりしているんですね。
どんどん心が豊かになり、知識を得られて、この社会の形ってなんて
でも、周囲の友人たちは仕事に忙しくしていて、そんなことを考える余裕がないのです。
そしてそんなことを考えても行動しても無駄だと思い込んでしまっているのです。
これはいわゆる
声をあげても行動しても変わらないかもしれない政治や社会のことより、自分の人生を良くすることだけに集中して頑張った方が効率が良い
年金はもらえないかもしれない、生活保護の支給額は減る、そして自分の老後は自分で面倒を見ろと言わんばかりの保障費削減。
「政府や自分たちの生活を保障する気などないのだから、自分の力でなんとかしなければならない」と考える人々。
そう考えてしまう人がほとんどなのもうなづけるのです。かつての私もそうだったから。
でもね、地方自治体も国も、私たちが労働して納めた頑張りである税金を集めているんですね。
それで地方や国を運営しているんです。
それなのに国民・市民にお金を割かない。
甘えさせたらつけあがるからと言って支援を渋るのはおかしいんですよ。
でもそうして声を上げない、というか声の上げ方を知らない人たちが多いために
社会の中で私たち若者の存在って透明なものになっているんじゃないかと思うんですよね。
今、地域では子どもたちのために少人数学級を実現させるために動いています。
新型コロナウイルスで突然休校になったり、授業再開になっても大人数の前半・後半制に分けた授業が行われています。
でもこれは結局大人数クラスのままなので新型コロナウイルスの市中感染も落ち着かない今、子どもたちが安心して授業を受けられるように環境を整備してあげようと動いています。
現役世代の私たちも、もっと社会に対して要望を出して良いんだ。
子どもを生み・育てやすい社会にしてほしい
失業保険が自己都合退職でも早く支給してほしい
不安定な非正規雇用で生活が落ち着かないので直雇用で登用してくれるよう法律を変えてほしい
ダブルワークは禁止なのに満足に生活できるほどの給料をくれない会社が嫌だ。最低賃金を上げてほしい。
新型コロナ感染のリスクを抱えながら医療に従事しているのにボーナスカットなんておかしい。特別手当てを出してほしい。
私たちの悩みは、政治や社会のことにつながっているものが多い。
それらの悩みを「自分が選んだことだから自己責任」と自分のせいにするのはおかしい。
自己責任論で語るにはもうこの社会は立ち行かない。弱い人は生きられない社会になってしまう。
今自分は無傷でも、明日突然働けなくなってしまうかもしれない。
誰もが当事者になるかもしれない社会なのだ。
突然弱者になったとき、自己責任論を突きつけられたら悲しくなるでしょ。
だから今、自分やさらに弱い人のために声を上げてあげるべきタイミングなんだよ。
これまでの社会の価値観を見つめ直し、そして声の上げ方を私たちは学んでいくべきなのだと思う。
2020年都知事選で奮闘した宇都宮健児さんの講演を聴いてきた。
先日、都知事選で候補だった
サラ金被害者は俺が救う! 絶望の淵から2度這い上がった 落ちこぼれ弁護士の逆襲 弁護士うつのみや健児
宇都宮さんはサラ金問題や派遣村で非正規雇用の派遣社員の方のために活動されている人権を重視し社会的な弱者のために闘ってくれる方です。
東京都知事選で現職小池ゆりこ都知事の次点という結果になりましたが
一度もテレビ討論が行われなかった点や、現職の小池都知事が新型コロナウイルスの感染者数を発表するために毎日メディアに出ていたこと。
メディアをコントロールしていた点が2020年の都知事選での結果につながったのだと思います。
選挙のやり方も非常に問題があるので公職選挙法も変更の必要性がありますね。
講演は宇都宮さんの経済の効率性を重視した社会では大きな危機が起きたときに立ち行かなくなってしまう。弱い人のためにちゃんと優しい社会にしましょうよ。と都知事選の振り返りをしながら志を教えてくれました。
なぜ、こんなに素晴らしい人が都知事になれないのか。
そして私たちは長年メディアに毒されて扇動されてきた多くの国民の白痴化を止めるために何ができるんだろう。
草の根的に、自分の周りとつながって励まし合い、知識や情報を共有し、強く賢い市民になっていくためのコミュニティがあるべきなんだろうなと思いました。
韓国の市民活動を謙虚に学ぼう
宇都宮さんは講演中に韓国のソウル市の政策や市民活動について紹介されていました。
なかでも低所得者・貧困層への支援策、子どもたちの学校給食の無償化や大学の授業料を減らす政策について教えてくださいました。
公的な制度を利用できるかどうか自分で判断ができなかったり、手続きが市民自ら必要なスタイルを「申請主義」というんですね。日本もこれです。
役所から「あなたこの制度利用できるから申請しないともったいないわよ〜!」という親切な連絡なんて来ないわけです。
韓国・ソウル市でも同じように申請主義な待ちの姿勢の行政だったのですが、ソーシャルワーカーと看護師を増員してチームを作り低所得者の住んでいる地域を回って一件一件お家を尋ねてヒアリングをして生活保護や公的な制度の利用対象者を見つけてあげる制度をつくったそうです。
市民自ら自分が調べて制度を利用できる対象者だと知り、申請をおこなうプル型な「待ちの行政窓口」であるならば
制度の対象者を行政が探す、いわゆるプッシュ型の「むかえにいく行政窓口」
「困窮した市民をとりこぼさず見つけて支えてあげよう」そんな市民への思いやりや優しさを感じる制度だと思いませんか。
そんな市民に寄り添ってくれる行政が自分の住んでいる地域にあったら、安心して暮らしていけると思いませんか。
ちなみに日本政府はそういう支援のとりこぼしを防ぐためにマイナンバーに銀行口座や資産をひも付けして国民の所得・資産を把握して、低所得者に適切な公的サポートを周知・提供するんだと言ってますけど…
年金番号もろくに管理できない組織で個人情報を取り扱うためのセキュリティ面で十分な資金を投入していない見切り発車政策であり、まずは口座すら持てない(住民票登録などができない)低所得者に対して社会保障の住宅政策が先なんじゃないのかい?まとめて管理したい気持ちも分かるけど、草の根的な支援がまず大事なのではと思います。
そういう末端の人を助け出して、みんなの生活基盤を底上げして整える方を優先してほしいな。
私は自分が利用できる公的な制度はないかなとよく調べていました。
たとえば学びに関しては求職者支援訓練、教育訓練給付金、生活苦になったときは住居確保給付金や社会福祉協議会の貸付など。
新型コロナの影響で本当に住居確保給付金を利用するとは思っていませんでした。
でも事前に調べていたからその制度がどのようなもので、利用の条件なども予め知っていたので、困窮したときにパッと「あ、この制度申請できるかも」と思ったんですね。
申請するにあたり申請書類を市のホームページからダウンロードして印刷してみると、書類多くて気が萎えました。
我が家の世帯主の母に書類を見せたら「面倒臭いからやだ!べつに申請しなくてもいいよ!」と申請をしないことを選択しそうになったんです。
私がひとつひとつ母が書くべき項目や必要な証明書をまとめてサポートして申請したところ、21万円が市から給付金が出ることになったんです。
「面倒だから」という理由一つで21万円を得るチャンスが失われるって、もったいないと思いませんか。
この手続きの煩わしさ、小難しさも本当に制度が必要な人が申請を諦め困窮したままでいる理由だと思います。
日本の申請主義的なスタイルの問題点
- 市民が自分が利用できる制度を知らない、対象者かどうか分からない
- 手続きが複雑化して申請するエネルギーをなくしてしまう
- 忙しくて行政の窓口にいく時間がとれない
などでしょうか。
韓国はフェミニズム運動もさかんですし市民運動も活発です。
より良い社会にしていくためにどう連帯し、アクションを起こしているのかを日本の人々は謙虚に学ぶべきなのだと思います。
宇都宮健児さんが韓国の市民運動を視察した本が出たようです。
購入したので読んでいきます。
声の上げ方。行動の仕方。小さなアクションから始める。
自分と近い年代の人たちが市民活動に参加できない、自由時間がないほど自分たちの貴重な人生の時間が労働に奪われていること、声をあげる場所が少ないこととか。
そういうものが少しでも解消されていくためには小さくても良いから声をあげてみることと、近い考えを持った人と連帯することが必要になるのかなと思います。
今だとChange.orgという署名のポータルサイトもあるので、自分の意見と近いプロジェクトを見つけて賛同・署名してみるとか。
自分のSNSで#(ハッシュタグ)をつけて思うことを呟いてみるとか。
「ハッシュタグ」って何?正しい付け方は?【今さら聞けない用語解説】
そして、闘ってくれている人を応援すること。できる範囲でいい。twitterでいいねや
その応援はきっとその人の活力に変わる。
支持してくれる人がいる、そのことだけでも勇気が増えるのです。
私たちは透明人間なんかじゃないと、社会にアピールしていきたい。