専門学校受験を控えていたある日、偶然出会ったYouTube番組「nonogirls」。私が最初に観たのは、まさにファイナリスト7人によるパフォーマンスが披露されたep15。そこから全話を一気に視聴し、何度も繰り返して観るほど夢中になりました。
特に受験直前の1〜2週間、私はポモドーロ・テクニック(25分勉強→5分休憩)で猛勉強の日々を送っていました。そのわずかな休憩時間に観ていたのが、nonogirlsファイナリストたちのステージパフォーマンス。彼女たちの全力の歌声やダンス、熱い表情が、私の心に火を灯してくれたのです。
選ばれた7人が表現する楽曲には、力強さとメッセージ性が宿っていて、どの瞬間も胸に響きました。中でも印象的だったのは、彼女たちを導くプロデューサー、ちゃんみなさんの存在でした。
彼女は時に厳しく、でもそれ以上に愛情深く、若い参加者たちに言葉を投げかけていました。”一人ひとりをちゃんと見ている”というのが、視聴者である私にも伝わってくるのです。
たとえば誰かが迷ったとき、パフォーマンスが伸び悩んだとき、ちゃんみなさんは感情で叱るのではなく、背景や個性を汲み取った上で、その人の未来に向けて本気で向き合っていたように見えました。これこそが「今の時代に求められるリーダー像」ではないかと感じた瞬間でもあります。
また、HANAさん(プロデューサー・ディレクター)の関わり方も素晴らしく、裏方から見守りつつも必要なタイミングで背中を押すような存在でした。見守る・引き出す・信じる、そのスタンスもまた、教育者・指導者としての理想像だと感じました。
そして、nonogirlsというオーディションにちゃんみなさんをプロデューサーとして迎えたBMSGの日高光啓さんの眼も本当にすごいと感じます。プロデューサーとしてのセンスだけでなく、今必要とされるリーダー像を見抜き、任せたその選択に感謝したいです。プロ意識もアーティストの心のケアもできるちゃんみなさんは、まさに高い能力を持った方だと改めて思います。
私自身、鍼灸師という道を選び、学びの過程でたくさんの壁にぶつかってきました。そんな中で、nonogirlsのオーディション番組は「自分を信じること」「仲間と一緒に高め合うこと」「努力を見てくれている誰かがいること」の大切さを何度も思い出させてくれました。
ちゃんみなさんの指導は、単なるスキルの育成にとどまらず、その人自身の可能性を育てる愛のあるスタンスでした。
もし自分がリーダーや指導者になる立場だったら——そう考えたときに思い出すのは、BMSGの日髙さんの姿勢です。彼のコメントの一つひとつには、アーティストを決して傷つけないという配慮がにじんでいました。オーディションという場では、候補者が自分の持てる力をすべて注いでぶつかってきます。その真剣さを、辛辣な言葉で傷つけてしまったら、未来の可能性の芽を摘んでしまうかもしれない。そんな繊細な部分に対する敬意と責任感が、日髙さんのコメントには込められていたように思います。これは、私たちが日常の中で人と関わるときにも、とても大切な視点だと思います。
nonogirlsに参加された全ての皆さん、そしてちゃんみなさん、HANAさん。本当にありがとう。
あなたたちが見せてくれた“愛ある指導”の在り方は、これからも私の心の中で生き続けていきます。
閉塞感の強いこの時代に、「HANA」という女性グループが生まれてくれて本当に嬉しいです。ルッキズムや性別、年齢といった偏見にジャッジされることのない姿勢、その表現がすでに希望そのものです。
私自身も、これまで生きていくことが苦しいと感じる瞬間が何度もありました。自分が発信してきたことや、心の奥に抱えていた想い。それらは彼女たちとは違うフィールドでの戦いでしたが、今、彼女たちが先頭に立って「世の中を変えていく」と宣言するように進んでいる姿に、私は強く励まされています。
やっと、少しずつだけど、世界は変わろうとしている。そう信じられる瞬間に出会えました。私もあきらめないで、がんばろうと思えたのです。
監督とHANA「Drop」MVを深掘りインタビュー!なぜ地下鉄で撮影?各メンバーのシーンに込めた想いとは?