
2025年7月、参政党・神谷宗幣代表が街頭演説で語った発言は、あまりに露骨で、私たち女性の尊厳を真っ向から踏みにじるものでした。
「子どもを産めるのは若い女性だけ」「高齢の女性は申し訳ないけど子どもは産めない」
「女性の社会進出が進みすぎた」「男女共同参画は間違っていた」
これは、“女性は子どもを産むために存在している”という、極めて危険な価値観に基づく発言です。
かつて自民党の柳沢伯夫・厚生労働大臣(当時)も、2007年に以下のような発言をして大問題になりました。
「15から50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっている。
機械というのはなんだけど、あとは一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」
──2007年1月27日、自民党県議の集会にて(連合大阪より)
当時は全国的に批判の声が上がり、女性たちの怒りが世論を動かしました。
しかし、今また同じような発言が、“新しい保守政党”を名乗る参政党から出てきたのです。
この記事の目次
少子化対策の名のもとに、「女性の人生」を制限するな
参政党の発言の本質は、女性を「出産可能な時期に国家のために動員する存在」として見ていることにあります。
しかし、仮に出産・育児を終えた女性(40~50代)を再び労働市場に戻そうとしたところで、現実はどうでしょうか。
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ジョブトレーニングも受けられていない
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年齢的に体力も記憶力も若い時のようにはいかない
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企業にとって“即戦力”ではないと見なされ、非正規・パートに追いやられる現実
こうした社会構造の中で、「出産後に働けばいい」という考え方は、現実をまったく見ていません。
むしろそれは、「出産を終えた女性には価値がない」と言っているのと同じです。
「女の子は大学に行かず、子どもを産めばいい」と言われる社会に?
SNSでは、こんな投稿が印象に残りました。
「この政策が進んだら、
“あんたは頭が悪いから大学行かず子ども産みな。お金もらえるんだから”って言われる家庭が出てくる」
私も、そう思います。
女の子が「学ぶこと」を放棄させられ、「選択肢」を奪われるような社会がやってくる。
教育を受け、職業を持ち、自分で人生を選ぶという当たり前の権利が、国家の政策によってじわじわと削られていく。
それを少子化対策という名目で、正当化するような政治は、恐ろしすぎます。
それを、街頭演説という公の場で、堂々と自信満々に語る政党。
私は、恐怖を感じました。
日本会議・統一教会との親和性──「主戦場」が映し出したもの
神谷代表の発言の背景には、「日本会議」や「統一教会」に代表される保守的かつ女性蔑視的な価値観があります。
日本会議は歴史修正主義団体として知られ、学校の教科書の内容にも干渉し、「慰安婦」や「戦争責任」の記述を削除させようと動いてきました。
その構造を告発したのが、ミキ・デザキ監督によるドキュメンタリー映画『主戦場』(2018年)です。
🎥 映画『主戦場』
日米韓の研究者や保守論客へのインタビューを通じて、慰安婦問題の背後にある思想と政治的構造を鋭く描き出した作品。
一部の出演者が上映禁止や損害賠償を求めて訴訟を起こしましたが、最高裁は監督側の勝訴を確定しました。
こうした「歴史を塗り替えようとする動き」と、「女性を家庭に縛りつけようとする思想」は、根っこが同じです。
その延長線上に参政党があるのだとすれば、
「今、自民党に不満があるから」という理由で安易に票を投じるのは、あまりに危険です。
私は黙っていられない
これまで私は、N国党のような極端な思想を持つ政党に関しては、特に言及しないスタンスをとってきました。
“触れない方がいい”と、どこかで思っていたのだと思います。
でも今回ばかりは、黙っていられない。
私の中の「怒り」と「恐怖」と「絶望」が、放っておけないと言っています。
自民・公明連立政権への不信と「受け皿の罠」
今、自民党は国民の信頼を失いつつあります。
物価高・増税・社会保障への不安──怒りの矛先が向かっているのは確かです。
そして一部では「参政党が伸びるのではないか」とささやかれています。
でも、その“受け皿”が参政党であっていいはずがありません。
過去の発言、女性への姿勢、支持団体の性質、歴史観──
どれを取っても、民主主義社会が目指すべき未来とは真逆の方向に向かっていると感じます。
最後に──すべての有権者へ
私が今回、投票しようと思っているのは、
🌱 日本共産党
🌱 れいわ新選組
🌱 社民党
のいずれかです。
どの党も、女性の自由、教育、労働の権利を守るために戦っている政党です。
どうか、あなたも考えてみてください。
あなたの一票が、誰の人生を支えるのか。
あなたの沈黙が、どんな社会を許してしまうのか。
誰かに“産む機械”のレッテルを貼らせてはいけない。
そんな社会を次の世代に残してはいけない。
声を上げていい。
そして、投票というかたちで意思を示していい。
私たちには、その権利がある。
ほんとヘルジャパンが過ぎるよね。
でもこういうことを放置しておくとのさばってしまうのよね。ちゃんと抗った足跡も残しましょしぶとくやっていきましょうね。
選挙に参加して投票行こうの次のフェーズは政治について知ろう・学びましょう。
表層のマーケティングに騙されない、支持母体は、資金提供をしている組織はどこなのか。
その組織はどんな活動をしているのかまで見えてくるといいと思います。
情報収集にどうぞ
TBSラジオ 荻上チキSession
武田砂鉄プレ金ナイト
TBSラジオの澤田大樹記者と今週のニュースについて話しているので、ニュースチェックにぜひ。